アダプティブラーニングってなに?メリットはある?

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    アダプティブラーニングとは、AI(人工知能)などを用いて、生徒一人ひとりに適した課題を提案する学習形態です。アダプティブラーニングは、新しい時代の人材育成方法として注目されています。   今回は、アダプティブラーニングの効果について説明します。       ・アダプティブラーニングとは?どのような効果があるの? アダプティブラーニングとは、学習内容を生徒一人ひとりに合わせて調整することで、より効率的・効果的に学習を進めようとする学習方法です。一般的な授業では、すべての生徒が同じカリキュラムに沿って授業を受けますが、生徒にはそれぞれ得意不得意があるため、供給される学習内容が生徒一人ひとりに適しているとは限りません。アダプティブラーニングは、AI(人工知能)などの技術を用い、データを客観的に分析し、学生の苦手分野や能力状況を把握し、一人ひとりに合った学習教材を提供するものです。これにより、より深く、効果的な学習が可能になります。     ・なぜアダプティブラーニングが普及しているの? 文部科学省を筆頭に、政府がアダプティブラーニングを推奨していることも、普及の一因となっています。文部科学省が2008年に発表した「成長戦略の進化に向けた今後の検討方針」によると、これからの社会では、自ら課題を発見し解決するために必要な知識や感性、リーダーシップの育成が不可欠になるとされています。そのためには、コンピテンシーレベルなどのデータを活用し、一人ひとりに合った学習を提供する「アダプティブラーニング」が有効な手段となります。新しい時代の人材育成にアダプティブラーニングを応用する動きが活発化していると言えるかもしれません。     ・アダプティブラーニングの種類 アダプティブラーニングは、ルールベース型とアルゴリズム型の2つに分けられます。ルールベースは、各問題の正答・誤答の結果をもとに、次の問題で何をすべきかを判断するものです。このような状況では、いくつかの選択肢について前もって判断しておくことが肝要です。アルゴリズム方式は、学習者がリアルタイムで最適なフローを計算するものです。問題ごとに膨大な計算が必要にもかかわらず、正解・誤答の結果からリアルタイムに経路を決定することができます。         ・アダプティブラーニングの5つの効果 アダプティブラーニングは、生徒一人ひとりの状況に合わせて課題を作成する戦略です。子どもたちだけでなく、先生や教育関係者にもメリットがあります。アダプティブラーニングには、次の5つのメリットがあります。   ①学習効率の向上が期待できる アダプティブラーニングでは、児童生徒が苦手な分野や自信のない分野に集中することができます。生徒が苦手とする問題は、理解不足でよく間違える箇所で繰り返し出題されます。生徒が何度も同じ間違いをする場合、復習用の資料が提供され、学習者がその原因を突き止めることができます。次に進む前に、わからない領域を理解するまで学習し、弱点をクリアすることで、内容を理解しないまま先に進むことを食い止めることができます。一方、得意な分野では自分のペースで進めることができ、他の人に合わせる必要がないため、レベルアップが早くなります。一斉授業では、理解できないまま先に進んでしまったり、わかっていても先に進めなかったりすることがあります。   ② 講師による質のばらつきが少ない これまで、個人のレベルに合わせて学習をカスタマイズする方法は、講師の経験や勘で決まっていました。この方法では、講師の指導力や相性によって学習レベルにばらつきがありました。アダプティブラーニングは、膨大な客観的データを分析し、学習プログラムを提示するため、指導者によって学習の質に差が出にくいという特徴があります。そのため、学習レベルを一定に保つことができ、教育者にとってもメリットがあります。   ③過去の学習データを活用できる アダプティブラーニングは、生徒個人のデータだけでなく、過去の生徒のデータも評価・活用できるのが特長です。例えば、難関入試に合格した生徒や塾で優秀な成績を収めた生徒の学習履歴をデータ化し、どのような学習形態が最も効率的かを検証することが可能です。さらに、どのような時に課題が発生しやすいかなどの客観的なデータも得られるため、教師は支援が必要な児童に迅速に対応でき、より効率的・効果的な学習が可能になります。     ④個に応じた充実した指導 アダプティブラーニングでは、問題の精度や得点だけでなく、生徒がどの程度学習しているか、特定の問題にどの程度の時間をかけているかなど、多くのデータを収集することができます。教師はこの統計を分析することで、実際の授業でどのように進め、指導し、フォローしていくかを判断するために活用することができます。また、アダプティブラーニングは、教師の指導を代替するのではなく、補完するために利用できることも大きなメリットです。     ⑤カリキュラムや教材の見直しが可能 アダプティブラーニングでは、生徒が課題をどれだけこなしたか、どれだけ理解したかだけでなく、各課題が内容の習得を支援するためにどれだけ効果的であったかを評価することができます。また、各課題を評価することで、カリキュラムや教材を定期的に評価・修正することができるというメリットもあります。       ・アダプティブラーニングの欠点 アダプティブ・ラーニングには多くの利点があるが、同時に欠点もあります。適応学習を効果的に行うためには、これらの難点を解決する必要があります。   ①周囲の環境を整えることが必要 アダプティブラーニングを実施するためには、教育用PCやタブレット端末の導入、ネットワークの構築など、教育現場におけるICT(Information and Communication Technology)環境の整備が必要です。しかし、現代の環境は町や家庭によって異なる。アダプティブラーニングを全員が享受するためには、まずその環境を整える必要があるのが難点です。     […]

子どもでも意味を知っておきたいIT用語24個!

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小学校でプログラミングが必修になりましたが、ITの専門用語はどの程度理解されていますでしょうか? 学習を始める前に基本的なIT用語を知っておくと、授業の内容を理解しやすくなるので望ましいです。 今回は、基本的なIT用語をご紹介します。   ・初心者が知っておくべきITの言葉とは? IT(Information Technology)とは、パソコンやスマートフォンなどを使ってデータを取得・保存・通信する技術の総称です。ITは私たちの生活に欠かせないものとなっており、この分野に携わっていない方でも数多くのIT用語を知っておく必要があります。本記事では、子供でも知っておくべきIT用語を定義しています。   ・知っておきたい24のIT用語 ITの専門用語は、威圧的である必要はありません。テクノロジーが日常生活に浸透しているからこそ、基本的なIT用語をマスターすることが重要なのです。以前聞いたことのある用語の意味を理解することで、IT用語がいかに私たちの生活に関連しているかがわかるようになります。ここでは、パソコンやスマートフォンでインターネットなどを利用しているときに出会う24のIT用語などを紹介します。           1、プログラミング言語 プログラミング言語は、コンピュータに命令を与えるためのコンピュータ固有の言語で、200種類近くのプログラミング言語があり、その中から選択することができます。 代表的なものにJavaScript、Java、PHP、C++などがあり、マシンの種類やプロジェクトの種類によって使い分けられます。プログラミング言語は、ユーザーフレンドリーなウェブサイトを作成する際にも採用されています。   2、ソフトウェア コンピュータや携帯電話向けのアプリケーションをソフトウェアと呼びます。パソコンやスマートフォンを動かすオペレーティングシステム(OS)や、ゲームソフト、表計算ソフトなどのアプリケーションもソフトウェアの一種です。ハードウェアとソフトウェアの違いは、ハードウェアは目に見えるが、ソフトウェアは目に見えないことです。   3、ハードウェア パソコンやスマートフォンなど、機械や装置そのものをハードウェアと呼びます。OSやアプリケーションなどのハードウェアは目に見えるが、OSやプログラムなどのソフトウェアは目に見えないという違いがあります。 代表的なものにJavaScript、Java、PHP、C++などがあり、マシンの種類やプロジェクトの種類によって使い分けられます。プログラミング言語は、ユーザーフレンドリーなウェブサイトを作成する際にも採用されています。   4、バグ コンピュータソフトウェアの欠陥のこと。バグの語源は英語の 「Insect 」です。バグとは、ITの世界で使われる言葉で、設計者が気づいていないソフトウェアの小さな欠陥や、プログラムが意図したとおりに機能しないことを表します。バグは状況によっては大きなエラーを発生させ、深刻な被害をもたらすこともあるため、バグのテストは必要不可欠な要素です。   5、インターネット OSやアプリケーションなどのハードウェアは目に見えるが、OSやプログラムなどのソフトウェアは目に見えないという違いがあります。パソコンやスマートフォン、マウスやキーボードなどは、すべてハードウェアの一例です。ハードウェアは、物理的に存在するものです。   6、ブラウザー ブラウザとは、ウェブサイトを見るためのソフトウェアのことです。インターネットに接続してWebサイトを見るには、ブラウザが必要です。Internet Explorer(IE)、Microsoft Edge、Google Chrome、Safariなどのブラウザは、皆さんにとって馴染みのあるものでしょう。ブラウザーの機能は、ネット上のページを読むことにとどまりません。長いURLを入力する代わりに、ワンクリックで開けるブックマークのように、簡単に使えるように作られているのです。   7、ネットワーク ネットワークとは、複数のコンピュータが情報を交換するためのシステムです。ネットワークは、世界中のコンピュータをつなぐだけではありません。家庭のパソコンやスマートフォン、ゲーム機などもネットワークで結ばれています。学校やオフィスのコンピューターもネットワークで結ばれています。   8、クラウド クラウドは、自分のマシンにインストールされていないソフトウェアでも、インターネット経由でアクセスできるようにする仕組みです。メールはクラウドを活用して別の場所で管理されているため、パソコンにメールソフトが入っていなくてもWebMailを利用することができます。「手元にはなく、Web上のどこかにあるサービス 」がクラウドであり、「クラウド」は 「雲 」を意味します。   9、ビッグデータ ビッグデータとは、テキスト、音声、位置情報など、標準的な技術では管理できない相当量のデータのことです。ビッグデータ」という言葉は、単にデータ量だけを意味するのではありません。テキスト、音声、映像、位置情報、さらには買い物や交通機関の情報なども含まれます。データは経済的な価値を生み出すために利用されます。   10、IT IT(Information Technology)とは、データを収集・蓄積・通信するための技術です。パソコンや携帯電話などの情報端末や、ICチップが埋め込まれたICカードには、IT技術が使われています。また、セキュリティや情報処理もIT技術の一つです。ITとは、コンピュータやインターネットを利用して、さまざまな情報をやりとりすることです。 […]

デジタルネイティブとは何か?そしてZ世代の特徴とは?

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  デジタルネイティブ世代の若者にとって、インターネットは息をするように自然なものとなっています。ここでは、デジタルネイティブ世代の特徴と、子育てをする際の注意点について解説します。     まずはじめに、デジタルネイティブとは一体何なのでしょうか。 一般的に、1980年以降に生まれた世代をデジタルネイティブ世代と呼びます。彼らは幼い頃から情報処理能力が高く、生まれた時からすでにITの世界に慣れ親しんでいることが特徴です。 そのため、情報化社会に生きる子どもたちには、これまでとは異なる教育が必要です。 今の子どもたちは、スマートフォンネイティブなのです。Z世代 年齢によって、デジタルネイティブは3つのグループに分けられます。それぞれの年齢層で価値観や行動様式が異なるという区別です。 ミレニアル世代は、Y世代と呼ばれることもあり、1980年から1995年の間に生まれた世代です。スマートフォンネイティブ、またはZ世代は、1996年から2012年の間に生まれた人たちです。 X世代は、1960年から1974年の間に生まれ、大人になってからコンピューターに触れた人たちと定義されています。 Z世代以前はパソコンやインターネットに多くの時間を費やしていましたが、Z世代は成長とともにスマートフォンやSNSに触れ、それらを使いこなすようになりました。     デジタルネイティブであるZ世代の若者たちの6つの特徴 Z世代の子どもたちは、これまでのデジタルネイティブ世代とは異なり、幼少期にインターネットやソーシャルメディアプラットフォームに触れる頻度が高いことが特徴です。 Z世代の若者の6つの特徴について、以下に説明します。   ①リアルとバーチャルのつながりにほとんど差がない Z世代は、複数のコミュニティに参加し、さまざまなSNSアカウントを通じて感情を共有し、ソーシャルメディアは彼らの生活の不可欠な一部となっています。 その結果、個人はしばしばオフラインとオンラインのつながりを区別することができません。 例えば、ジェネレーションZは、親世代は会ったこともない人とコミュニケーションをとることに違和感を覚えるかもしれませんが、ソーシャルメディア上で知り合った人やオンラインでつながっている人のネットワークを増やすことに何の抵抗もありません。     ②顔を合わせてのコミュニケーションにためらいがある オンラインやソーシャルメディア上のコミュニケーションに傾倒していると、実際の社会的状況での会話やコミュニケーションがうまくいかないことも珍しくありません。 こうした行動は、ジェネレーションZの若者に限ったことではなく、大人にも見られることです。     ③インターネット検索による情報収集が当たり前になっている ジェネレーションZは、インターネットによる情報収集の普及により、世界中から情報があふれている世代です。彼らは、問題が発生しても自分たちで探すことで解決することができます。 親世代は本や辞書、テレビ、新聞、人との会話から情報を得ることがほとんどでしたが、Z世代は携帯電話を中心にいつでもどこからでも情報にアクセスできるようになりました。 豊富な情報に素早くアクセスできる一方で、その情報が正確かどうか、誤解を招かないかどうかを判断する能力も求められています。   ④インターネットやソーシャル・ネットワーキング・プラットフォームを通じて素早く情報を共有できる ブログなどのテキストコミュニケーション、YouTubeやソーシャルメディア上の画像や動画など、さまざまなチャネルで素早く情報を発信することに長けています。   ⑤自分たちの理想を大切にする Z世代は、知識への自由なアクセスを享受して育ったこともあり、多様性を称賛し、自分や周囲の人の独自性を尊重する理想を掲げています。オンラインやソーシャルメディア上のコミュニケーションに傾倒していると、実際の社会的状況での会話やコミュニケーションがうまくいかないことも珍しくありません。 こうした行動は、ジェネレーションZの若者に限ったことではなく、大人にも見られることです。     ⑥デジタル機器やインターネットの使い方を必ずしも知っているわけでは無い インターネット上の情報を認識し、解釈し、正しい方法で扱う能力をネットリテラシーと呼び、デジタルネイティブ世代に求められています。なぜなら、子どもたちは、多くの情報に触れる雰囲気の中で、間違った情報に惑わされ、困難に陥りやすいからです。 さらに、Z世代はデジタル機器やインターネットに慣れているからといって、実際に使いこなせているわけではありません。 ジェネレーションZは、携帯電話を使うことに慣れすぎて、パソコンやオフィスソフトの使い方など、実社会で活用できそうなスキルが欠けている可能性があります。       Z世代デジタルネイティブへの理解度アップ!? Z世代のデジタルネイティブには、コミュニケーションをとる前に知っておくべき特徴がいくつかあります。 Z世代は社会意識が高く、個性や多様性を認めるなど、新しい時代にふさわしい特性を持っています。また、将来の社会の担い手として期待されています。 デジタルネイティブな若者であるZ世代について、そして彼らの可能性を最大限に引き出すための方法についてご紹介しました。

EdTech導入の目的とは?日本の教育にはどのような変化が!?

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    EdTechの登場により、教育現場は大きな変化を遂げつつあります。本記事では、なぜEdTechが導入されるのか、どのような変化が予想されるのかを解説しています。 今後、大きな変化を遂げるであろう教育業界について知りたい方は、ぜひご一読ください。     EdTechとは一体何なのか? EdTechとは、「Education」と「Technology」を合体させた造語です。 EdTechは、文部科学省によって「AIやビッグデータなどの新たな技術を活用した教育プログラム全般」と定義されています。 これまで様々な分野でテクノロジーが導入されてきましたが、教育にテクノロジーを取り入れることで、いよいよ教育イノベーションが起きると考えられています。教育格差を解消する手段としても注目されています。   e-Learningとの違い EdTech以前から教育分野で大きな話題となっているe-Learningは、皆さんもよくご存じでしょう。e-Learningとは、インターネットを利用した学習方法で、パソコンやタブレット、携帯電話を活用して、いつでも、どこからでも学習ができるものです。パソコンやタブレット、携帯電話を使って、いつでもどこでも学習できる方法です。 このように、eラーニングは学習システムを指し、EdTechはeラーニングを含むテクノロジーの活用によって教育現場にイノベーションを起こす取り組み全体を包括しているのです。   MOOCとその関係 MOOCとは、インターネットを通じて配信される大規模な公開オンライン講座で、世界中の大学から無料で講義を受けることができます。 MOOCは教育テクノロジーの顕著な例とされています。日本では2013年にJMOOCが設立され、無料のオンライン講座が提供されています。             EdTechのメリット 今、注目されているEdTechですが、EdTechにはどのようなメリットがあるのでしょうか。   ・デバイスさえあれば、いつでも学習できる EdTechのおかげで、ガジェットさえあれば、いつでも、世界中どこでも学習することができます。 その結果、住んでいる場所による教育の差はなくなります。そのため、政府は幼稚園の早い段階からインターネット環境に慣れ親しんでもらうために、一人一台のパソコンを学校に提供するよう奨励しています。 ・緊急時の対応 これまで、新型コロナウイルスや地震による休校などで、教育の遅れや学習の空白が生じることが多々ありました。 しかし、EdTechを活用すれば、ウイルスの除去や交通機関の復旧を待つことなく、子どもたちは学習することができます。その結果、EdTechは減災対策にもなるのです。 ・生徒一人一人に合わせた独自のカリキュラムを作成できる これまでの教育は、標準的なカリキュラムと標準的な内容、標準的なスピードで提供され、全員が同じ時間に勉強することで成り立っていました。一方、多様な子どもたちは、能力も個性も興味も異なります。 これからの教育は、個人の学習データを収集・分析し、生徒一人ひとりに合わせてカスタマイズしていきます。 ・教師と生徒が簡単に対話することも可能に 質問や会話はプラットフォーム上で実現されるため、EdTechを活用した学習環境では、教授と学生の双方向の対話が容易になります。 さらに、授業の準備、成績評価、レポート作成、保護者対応などが自動化・デジタル化され、教師はこれまで以上に生徒と接する時間を確保できるようになる。 ・場所や時間にとらわれない学習 生徒は時間や場所にとらわれず、好きな時に学習することができます。途中で受講を中断しても戻ることができます。 さらに、地理的な制約がないため、これまで学校に通わず、学習機会の与え方に課題を抱えていた子どもたちも、自宅で学習を継続することができます。           8つの理由によるEdTechの導入 では、日本でEdTechの導入が浸透し、推進されている理由は何なのでしょうか。ここでは、政府がEdTechを導入することで何を目指しているのかに基づき、8つの論点を紹介します。   ①経済産業省の “未来の教室プロジェクト を遂行するため 時代の変化とともに必要なスキルも変化し、新たな教育を可能にする新技術が開発されています。 経済産業省の「未来の教室プロジェクト」は、子どもたちが未来づくりに参加できる教育環境の確立を目指しています。 […]

高校入学と同時に気をつけたい自己管理能力

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高校1年生の4月、5月は目まぐるしく過ぎていき、中学校よりも速いスピードで授業が進み、部活にも臨時で参加した経験があり、学習習慣が乱れがちです。 大学入試では、学力だけでなく、学校行事や部活動、資格試験での活躍も評価されるようになり、勉強との両立がより一層不可欠になっています。 そのため、慌ただしい生活の中でも勉強や日常生活を送るための「習慣づけ」や「自己管理能力」の大切さを、ぜひお子様に教えてあげてください。 今回は、次のようなお話をしたいと思います。             ・日頃から机に向かうことを習慣にする     「土日は、昼過ぎまで寝てます。」 「入試を終えてから、目的意識が薄れてしまって、全然勉強が進まない。」 そんな学生もいると思います。 彼らは、勉強する習慣がなくなると、やる気があっても、焦って勉強を始めると集中力が続かず、苦労することになります。 たとえ暇な時間が多くても、若い子に机に向かう習慣をつけさせることが肝心です。         ・3回の時間を固定することがポイント     勉強の習慣をつけるには、次の3つの時間を含むルーティンを生活することがポイントです。   (1)起床する (2)自宅で勉強を開始する (3)寝る   宿題やテスト対策で(2)を習慣化することは、ひとつのアプローチです。 土曜日や日曜日など、学校の時間割に近い時間に勉強すると、学校に入ってからも続く勉強の習慣がつきやすくなります。   ただし、(2)の家庭学習を始めるにあたっては、ハードルを高くしすぎないことです。 受験生のように何時間も勉強するのは無理なのは理解できます。 「毎日15分、ゼミの教材を使ってゼミの予習をする」だけでもいいのですから、少しハードルを下げてみましょう。 目的が低ければ低いほど、心理的な抵抗は少なくなり、「それだけならやってみよう!」となりやすくなります。 その後、徐々に時間を増やし、習慣化するとよいです。         ・学習スケジュールを作成し、宿題や総復習を終わらせる     「金曜日に出かけたから、土日で補う 」など、1週間の目標を立て、時間割を作成すると、時間の使い方を調整することができるようになります。 早い時期から学習計画を立てることに慣れれば、新学期で忙しくなっても、納得できる目標の立て方、計画通りにいかないときの修正方法、計画的な学習の継続が身に付きます。         まとめ   […]

最近話題の「ウェルビーイング(well-being)教育」とは?

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  ・「ウェルビーイング 」とは一体何なのか? ウェルビーイングとは、「長期的な幸福 」に焦点を当てた、近年注目されている概念です。WHO(世界保健機関)憲章の前文に健康の定義用語として登場し、人生全体を分析したときに、身体的、精神的、社会的に健康で幸福である状態を示すものです。幸福とは、ウェルビーイングの概念によれば、人生のさまざまな側面において全般的にバランスがとれており、満足している状態のことです。 「happiness 」という言葉もありますが、この言葉は一般的につかの間の感情を示すのに使われます。一方、ポジティブな感情は、幸福感を得るために重要な要素です。 また、幸福感を得るためには、自分の人生をコントロールできる感覚や生きがい、自律的・主体的な生き方なども重要であると考えられています。     ・学生の幸福度を評価する4つの領域 教育は、幸福を生み出すための重要な要素であると考えられています。経済協力開発機構(OECD)の2015年PISA(Programme for International Student Assessment)調査では、ウェルビーイングに関する質問が行われ、教育の現場でもこのテーマが注目されていることがわかります。この世論調査では、ウェルネスについての質問があり、教育者がこの問題にもっと注意を払っていることが示されました。本研究では、生徒の心理的、社会的、認知的、身体的なウェルビーイングを調査・評価します。 生徒の生きがい、自己認識、感情の状態や強さによって評価される領域は、「心理的」ウェルビーイングとして知られています。学生の自信や将来への意欲は、勉強を通じて得られる達成感やスキル・能力を磨く経験によって向上すると言われています。     PISA2015では、学校への帰属意識によって「社会的」ウェルビーイングを評価しており、「社会的」領域の評価は、生徒の社会生活、すなわち家庭生活と学校生活の質に基づいています。 生徒が生涯を通じて社会に参加し、活動する能力は、「認知」的な幸福を決定します。生徒の高次の推論能力、例えば、異なる視点から問題を評価する能力、知識を応用し、独立して、または協力して問題を解決する能力などが評価されます。 身体的」な項目は、生徒の身体的な健康状態が測定され、PISA2015では運動や食事の頻度が調査されます。 ウェルビーイングを向上させるSTEAM教育 STEAM教育はウェルビーイングの概念に沿ったものであり、生徒のスキルや才能を伸ばすだけでなく、総合的なウェルビーイングの向上に役立つことを目的としています。 生徒は、既成の答えにとらわれない自由な発想の学習であるSTEAM教育において、個々に知識を深め、自分に必要な知識やスキルを選択していきます。その結果、生徒は成功感や達成感を得るとともに、自分自身に対してよりポジティブな考えを持つようになり、「心理的」な健康が増進されるのです。 さらに、STEAM教育の分野横断的な学習体験は、多くの分野の情報を自然に組み合わせ、実践的に応用する方法を学ぶことができます。この実践的・体験的な学習により、生徒は自分が学んだ知識をどのように応用し、社会に貢献できるかを思い描くことができるようになります。STEAM教育は、「認知的」幸福の最も重要な指標である「知識を使って考え、問題を解決する能力」を促進します。           ・幸福の科学フィロソフィーの普及に向けた活発な動き ウェルビーイングを教育に取り入れる試みは、世界中で行われています。イギリスやニュージーランドの政府は、教育現場においてウェルビーイングの概念を推進するための指導や政策を実施しています。 日本でも、教育のあり方を変えるためにウェルネスの概念が取り入れられています。教育再生実行会議(2013-2021)は、今年6月に発表した「ポスト植民地時代の新しい学び(第12次提言)」の中で、新しい時代の教育はウェルビーイングの概念の実践を重視すべきであると決定しました。 今後、世界中でSTEAM教育や新しいスタイルのウェルビーイングに基づく教育が積極的に推進されると予想されます。日本でもSTEAM教育の定着に向けた取り組みが進んでおり、今後の発展が期待されます。  

現代で育成すべき学力の3要素

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学校教育が育成しようとする知的能力の質が、現在、変わりつつあります。 かつては、暗記に頼った詰め込み型の学習や、教師から生徒への一方的な教え込みが主流でした。しかし、現在はそのような受動的な学習から、これからの社会で必要とされる能力を育成する方向にシフトしているのです。現代の教育では、どのような学習方法が採用されているのか、また、どのような学力が身につくのかを今回はご紹介します。     ・学習指導要領の改訂による影響 2016年の学習指導要領の改訂以降、日本の教育は、時代に即した学力の育成にますます力を入れるようになりました。例えば、2022年の学習指導要領で実施される必修科目「情報Ⅰ」では、高校生全員がプログラミングを学びます。また、社会の変化に対応するために、生徒の主体的な学習姿勢を育むアクティブラーニング教育など、いくつかの付加的な学力が必要となります。   教育と情報技術 スマートフォンやSNSを通じた学生同士のコミュニケーションなど、教育の現場でもITが活用されています。前述の通り、2022年から高校でプログラミングが必修化され、小学校でもプログラミング教育が始まり、プログラミング能力の育成に力を入れています。「学習の基盤となる資質・能力 」とは、「情報を活用する能力」と定義されます。   学習態度の育成 これまでの授業では、生徒は受け身の姿勢で学んでいました。しかし、学習指導要領の改訂により、「自己完結的・双方向的・深化的な学び」を通じて「何を達成することができるか」を重視する教育へと変化しているのです。 つまり、減点方式のテストで良い成績を取ることを目的とした学習方法から、「何のために学ぶのか」を教員と生徒が共通認識として持ち、生徒の主体的な学びを促すことが重要となってきているのです。             ・学力の3要素         時代とともに必要な能力が変化し、学習指導要領が改訂される中で、「緩和」か「詰め込み」かという矛盾した議論を統一するために提示されたのが「学力の3つの特性」です。 学力とは、新しい社会で活躍するために身につけるべき3つの資質の総体であるとされています。   要素1:技能・知識 社会で生き、働くための「知力・技能」の習得は、学校で学ぶ「生きる力」の第一の側面です。 これは、「何を理解し、何ができるのか 」ということを表しています。学力の3要素のうち最も基本的なもので、個人の知識だけでなく、社会で生きていくために、勉強の素材と連動した知識も含まれています。   例えば、歴史の授業で習う過去の出来事について、年表だけでなく、なぜその出来事が起こったのか、後世にどんな影響を与えたのかを知ることで、歴史的な出来事をより深く理解することができます。 また、歴史上の出来事と現在の出来事がどのように結びついているかを学ぶことで、社会で機能するために必要な情報やスキルを身につけることができます。   要素2:推論・判断・表現力 知識と能力を土台にした「思考力・判断力・表現力」が2つ目の要素です。 「わかること、できることの使い方 」を教えることで、新しい事象に対応する力を養います。 現代社会は急速に進化しており、将来の予測に問題があります。問題を発見し、解決の方向性を定め、手法を見極め、戦略を立て、結果を予測しながら計画を実行することで、次の課題を発見し、解決する力を養うことができるのです。   要素3:主体性、多様性、協調性 学んだことを生活や社会に応用する力は、この2つの土台の上に成り立っているのです。「主体性・多様性・協調性」これらの要素によって、子どもたちは社会との関わり方を学び、より良い人生を送るために必要な力を身につけることができます。 これは、学習を日常生活や社会との関わりに適応させることを目的とした「学習能力・人間性」を促進するものです。 これには、知識や技能を活用して、情報をもとに自分の考えを展開し、主体的に学び、多様な考え方を理解し、自分の考えを様々な方法で表現して集団の意見を形成することが含まれます。         ・これらの3要素を伸ばすには     時代の変化とともに学習指導要領も変わり、求められる能力も変化していることに起因しています。 義務教育、高校教育、大学受験と、教育の3本柱として最も重要な「学力」は、どのように育成すればよいのでしょうか。 […]

プログラミング的思考を日常生活で実践する方法!

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小学生からプログラミングが必修化されている日本ですが、まだまだ、親世代にはプログラミングがどんなものなのか、日常生活でどのように活かすことができるのか、わからない方も多いかと思います。   今回は、そんなご家庭のために日常生活においてプログラミング的思考を取り入れる方法を紹介します。     プログラミング思考を身につけるには、日頃から実践しておくことが大切です。プログラミング思考は思考法なので、題材を選べば様々な場面で応用が可能です。料理」「買い物」「ブラックボックス当てゲーム」など、家庭でできそうなものを取り上げていきます。       ・ブラックボックス当てごっこ   はじめに、ITエンジニアであり、IT教育者でもある松林浩二の 「ブラックボックス当てごっこ」を紹介します。 これは、ブラックボックスと呼ばれるよくわからない仕組みのものを想定し、推測し、検証するゲームです。このゲームでは、「仕組みをイメージして仮の仮説を立てる」ことと、「仮説の検証を通じて物事の理解を深める」ことが重要です。若い人たちが自由に出した仮説に基づいて研究や実験を行えば、より興味をそそられる学習になるはずです。現在、オンラインでの工場見学なども可能であり、家庭での専門的な学習も可能です。       ・プログラミング的思考で料理をする   料理は、プログラミング思考で考えると、次のような重要な仕事に分けられるかもしれません。   ・メニューを決める。 ・食材だけでなく、見た目も考慮する。 ・調理工程を計画する。 ・料理そのものを作る。 このシナリオでは、「メニュー 」が「目的 」に相当します。メニューを作る際に「食材」や「見た目」を考え、効率よく美味しく調理するための「手順」を計画します。一見すると、一般的な料理の手法と変わらないように見えますが、これが素晴らしいプログラミングの姿勢なのです。 料理の作り方を考えるなら、「分岐」「直列」「並列」といったプログラミングの考え方が使えます。特定の順序で完了できる作業を “直列”、同時に完了できる雑用を 「分岐 」といいます。「一連」とは、どのような順序でも完了できる一連の作業を指します。例えば、食材を切ったり揚げたりするのは、必ず順番に行います。カレーライスを作るときは、カレーを作るのと同時にご飯を炊くことができます。このように、プログラミング的なアプローチで効率的な調理法を考えることができるのです。また、同じメニューを作るのにかかった時間やおいしさのデータを集めて、改善策を考え、再度挑戦するという試行錯誤も実践できます。         ・プログラマティックな発想で買い物をする 複数の異なる店舗で買い物をする場合、プログラミング的な思考で効果的な経路を計画することができます。以下は、ルートプランニングの一例です。   ・スタート地点とゴールを決めます。 ・店舗(売り場)の位置を認識する。 ・最初に買うべきもの、その後に必要なものを決める。 ・最短距離、最短時間で買い物ができるようにルートを組み立てる。 ・買い物を実行する。 買い物の場合、「並行」は不可能ですが、2つに分ける「呼び出し」はOKです。例えば重いもの、冷凍もの、新しくできたものをなるべく早く買う、予約したものを30分後に取りに行くなど、先に行くことが条件の一例です。これらの要素に加え、小売店間の距離などを加味して最短経路を割り出すことができるのです。脳で考えるのが難しければ、紙に書き出してみましょう。最短の時間と距離で行くことが目的なので、今作ったルートをもとに目標時間を設定することも有効です。     以上のような遊びを、日常生活の中で意識するだけで、プログラミング的思考は日常生活のあらゆる場面で見られるかもしれません。コンピュータや情報技術が身近になった今、子どもたちが楽しみながらプログラミング的思考を身につけることが重要です。「プログラミング」にこだわりすぎず、日常生活の中で少しずつ論理的思考を取り入れることが、子どもたちの思考力育成につながるのではないでしょうか。     JCCではお子さまの好奇心をUPさせるレッスンを数多く取り揃えています。 今なら体験レッスンを実施中!詳しくはこちら。

日本でもプログラミングが必修化!その内容とは?

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日本でも小・中・高校でプログラミングが必修化され、プログラミング科目が次々と提供されるようになりました。 最近始まったばかりの新しいタイプの学習科目であるため、なぜこのようなプログラミング学習が必修化したのかや、学習の具体的な中身についてさまざまな疑問や不安を持つご家庭も多いのではないでしょうか。 今回は、プログラミング学習がどのような効果をもたらすのか、なぜ必修化する必要があるのか、今後の課題などについて解説します。     1.なぜ学校でプログラミングが必修化されたのか?   プログラミングが日本の学校で必修化された理由は、大きく2つあります。 一つは、プログラミング的思考(論理的思考)を促すため、そしてもう一つは、コンピュータなどを使ってIT社会に適応できる人材を育成するためと言えます。 学校の授業でプログラミングが必修化された背景や理由を理解しておくと、保護者の方も少しでも安心して見守ることができ、子どもたちも勉強に取り組みやすくなるでしょう。 ではさっそく以下に、学校教育でプログラミングが必修化された理由を長々と説明します。   ・プログラミング能力(論理的思考力)を養うため   まず、小学校では、システムを開発したりアプリケーションを生成したりするためのコンピュータ言語やコーディングを学ぶわけではありません。 第一の目的は、情報を整理して結論を導き出す「プログラミング的思考(ロジカルシンキング)」を身につけることです。 例えば算数の授業では、コンピュータを活用して正多角形を描きます。その際、「すべての辺の長さと角の直径が同じであること」を条件として、プログラミングの論理に基づき、順次作図の指示をコンピュータに与えるという場面もあります。 つまり、「プログラミング」という新しい科目を設けることが目的ではなく、現在の科目を通してプログラミングの考え方を学ぶことが目的なのです。 プログラミングを通して学ぶ論理的推論は、プログラミング以外の様々な文脈でも価値を発揮すると言われています。   さらに2022年からは、より高度な内容を学ぶ高等学校でもプログラミングが必修化されました。 高校生になると、プログラミング言語を活用した本格的なコーディングを学ぶことができるようになります。     ・コンピュータなどを使ってIT社会に適応できる人材を育成するため   プログラミングの必修化は、コンピュータをはじめとするICT機器に慣れ親しむという目的もあります。 近年、社会における技術の進歩はめざましいものがあります。将来、児童生徒がパソコンなどのICT機器を操作できなければ、その可能性は狭まってしまうかもしれません。 小学校の早い段階からコンピューターなどのICT機器に慣れ親しむことで、これからのIT社会に対応できる人材を育成することを目的としています。       2.プログラミング学習必修化の現状と課題   学校科目としてプログラミングが必修化されたとはいえ、すべての学校がまだまだ、その移行に完全に対応できているわけではありません。 以下の2点のような、プログラミングの必修化に伴う難しさもあります。   ・ICT(情報通信技術)のあり方を整備する必要がある PCやタブレット端末の配備、プログラミング学習のための無線LAN環境の構築など、まだ計画を終えていない学校も多いのが現実です。 問題なのは、設定準備にかかる費用や時間の問題で、迅速に対応できない学校があることです。 端末は1人1台が理想で、タブレット端末の配布もすでに始まっている。しかし、既存のシナリオを見ると、1人1台のガジェット提供という目標が十分に実現されていないがあります。 そのため、デジタル機器を使わずにプログラミングの概念を学ぶ「アンプラグドプログラミング」による授業が行われている状況もある。 この方法は、ICT機器を使わなくてもプログラミングの概念が身につくため、整備不足を補うことができる。     ・指導教員の知識とスキルの向上が必要   プログラミングを義務化することのもう一つの問題は、教師のプログラミングの知識やスキルに大きな差があることです。 プログラミングの義務化の実施に戸惑い、不安を感じているのは、子どもや保護者だけではありません。プログラミングを学んだことのない教員も同じ状況です。 子どもたちと教師の双方が一定のレベルを保つことを目的に、教師向けのIT・プログラミング教育サービスが人気を集めています。 教育サービスの活用を通じて、教師自身の理解を深める取り組みが行われています。     このように始まったばかりの必須科目のため、子どもたちの未来に良い影響はある一方で、難しい課題にもなりうる科目です。 Japan […]