小学生からプログラミングが必修化されている日本ですが、まだまだ、親世代にはプログラミングがどんなものなのか、日常生活でどのように活かすことができるのか、わからない方も多いかと思います。
今回は、そんなご家庭のために日常生活においてプログラミング的思考を取り入れる方法を紹介します。
プログラミング思考を身につけるには、日頃から実践しておくことが大切です。プログラミング思考は思考法なので、題材を選べば様々な場面で応用が可能です。料理」「買い物」「ブラックボックス当てゲーム」など、家庭でできそうなものを取り上げていきます。
・ブラックボックス当てごっこ
はじめに、ITエンジニアであり、IT教育者でもある松林浩二の 「ブラックボックス当てごっこ」を紹介します。
これは、ブラックボックスと呼ばれるよくわからない仕組みのものを想定し、推測し、検証するゲームです。このゲームでは、「仕組みをイメージして仮の仮説を立てる」ことと、「仮説の検証を通じて物事の理解を深める」ことが重要です。若い人たちが自由に出した仮説に基づいて研究や実験を行えば、より興味をそそられる学習になるはずです。現在、オンラインでの工場見学なども可能であり、家庭での専門的な学習も可能です。
・プログラミング的思考で料理をする
料理は、プログラミング思考で考えると、次のような重要な仕事に分けられるかもしれません。
・メニューを決める。
・食材だけでなく、見た目も考慮する。
・調理工程を計画する。
・料理そのものを作る。
このシナリオでは、「メニュー 」が「目的 」に相当します。メニューを作る際に「食材」や「見た目」を考え、効率よく美味しく調理するための「手順」を計画します。一見すると、一般的な料理の手法と変わらないように見えますが、これが素晴らしいプログラミングの姿勢なのです。
料理の作り方を考えるなら、「分岐」「直列」「並列」といったプログラミングの考え方が使えます。特定の順序で完了できる作業を “直列”、同時に完了できる雑用を 「分岐 」といいます。「一連」とは、どのような順序でも完了できる一連の作業を指します。例えば、食材を切ったり揚げたりするのは、必ず順番に行います。カレーライスを作るときは、カレーを作るのと同時にご飯を炊くことができます。このように、プログラミング的なアプローチで効率的な調理法を考えることができるのです。また、同じメニューを作るのにかかった時間やおいしさのデータを集めて、改善策を考え、再度挑戦するという試行錯誤も実践できます。
・プログラマティックな発想で買い物をする
複数の異なる店舗で買い物をする場合、プログラミング的な思考で効果的な経路を計画することができます。以下は、ルートプランニングの一例です。
・スタート地点とゴールを決めます。
・店舗(売り場)の位置を認識する。
・最初に買うべきもの、その後に必要なものを決める。
・最短距離、最短時間で買い物ができるようにルートを組み立てる。
・買い物を実行する。
買い物の場合、「並行」は不可能ですが、2つに分ける「呼び出し」はOKです。例えば重いもの、冷凍もの、新しくできたものをなるべく早く買う、予約したものを30分後に取りに行くなど、先に行くことが条件の一例です。これらの要素に加え、小売店間の距離などを加味して最短経路を割り出すことができるのです。脳で考えるのが難しければ、紙に書き出してみましょう。最短の時間と距離で行くことが目的なので、今作ったルートをもとに目標時間を設定することも有効です。
以上のような遊びを、日常生活の中で意識するだけで、プログラミング的思考は日常生活のあらゆる場面で見られるかもしれません。コンピュータや情報技術が身近になった今、子どもたちが楽しみながらプログラミング的思考を身につけることが重要です。「プログラミング」にこだわりすぎず、日常生活の中で少しずつ論理的思考を取り入れることが、子どもたちの思考力育成につながるのではないでしょうか。
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